367番 バンコク首都圏不完全地方バスガイド
2018年6月25日
これはバンコク首都圏でのBMTA(バンコク大量輸送局)管轄以外の路線バス(以下、地方バス)についてのエントリーです。路線案内だけではなく、周辺の見所などを書いています。バンコクっ子と同じ目線で街を行くショートトリップ、路線バスの旅です。
バンコク首都圏の路線バスは非常に複雑です。BMTA管轄路線バスは直営と委託があって(私の経験で)205の系統番号があります。同じ番号でも短区間運転や枝線もあり、直営と委託会社、バスの種類別、行きと帰りルートが異なるのは普通です。全く同じ番号で行先が5カ所と全く異なるケースすらあって、それらを数えたら300以上の路線があると私は思っています。
何の資料も見る事無く、その路線全てを全区間・行き帰り・会社別・ルート別で全て乗って、それをブログで全て書くのに2年半かかりました。複雑で変化が激しいタイの路線バスだからこそ自らが実際に全ての区間に乗って経験する事に拘りました。
BMTA管轄路線バス以外に、首都圏には地方バスもあります。
ネットで調べるのを避けている私にとって地方バスは暗闇で手探り状態です。BMTA管轄路線バス以上に自由ですし、地方バス故になかなか乗ること自体が難しく、乗ったら何もない田舎の野原に着いた・・・なんて事もあって、「分からない」「乗れない」「つまらない」の三重苦でブログに書かないつもりだったのですが・・・
地方バス全ての路線を書けません。全区間・往復乗らない路線もあります。中途半端になるのは分かっていますが、私の経験をブログと言う形で記録に残せたら・・・もしかしたら他人様の何かのお役に少しはなるかも知れないと思うようになりました。
地方バスは特にですが、変更も多く交通事情や運転手の気分でも変わります。時間帯による運行の違いもあるかと思います。ですからこれはいつまで経っても不完全バスガイド、路線の概略ぐらいにお考えください。
路線番号順のインデックスを作っています。このブログ画面左にある「カテゴリー」から「バンコク路線バス・番号別インデックス」を選ぶと、目次のように番号順表示されます。地方バスはBMTA管轄路線バスの下にあります。
また、入門編「路線バスの初歩」、そして「ご質問専用室」も作ってあります。どこで質問してよいか分からない時、バスでの行き方、バスに限らバンコクの公共交通機関に関するなら何でも構いません。ご利用下さい。ブログ画面左にある「カテゴリー」からアクセス出来ます。
基本情報
エアコン車とノンエアコン車でノンタブリー側起点が異なります。
エアコン車
行先表示:ランシット รังสิต ~ ノンタブリー นนทบุรี
ルート:
ランシットRangsit ~ ランシット・パトゥムターニ通りRangsit Pathum Thani ~ 345号線 ~ ティワノン・パトゥムターニ通りTiwanon Pathum Thani ~ プラチャラット通りPracharat ~ ピブーンソンクラム通りPibulsongklam ~ ノンタブリー市場 Nonthaburi Market
ノンエアコン車
行先表示:ランシット รังสิต ~ パークレット ปากเกร็ด
ルート:
ランシットRangsit ~ ランシット・パトゥムターニ通りRangsit Pathum Thani ~ 345号線 ~ ティワノン・パトゥムターニ通りTiwanon Pathum Thani ~ チェーンワッタナ通りChaeng Wattana ~ パークレットPak Kret
パトゥムターニ県ランシットからノンタブリー県パークレットへ行くノンエアコン車、そしてエアコン車はノンタブリー市場へ行く路線です。エアコン車はパークレット船着場とノンタブリー船着場には行きません(近くは通りますが)。
ノンエアコン車でも料金が地域制なので行き先を車掌さんに告げる必要があります。
本数はエアコン車・ノンエアコン車の両方を合わせると普通で日中15~25分に1本なのですが、どちらかだけになると30分以上待つ事もあります。
バス車種
エアコンバス
ノンエアコンバス
ルート周辺
ノンエアコン・エアコン車共通区間
出発はパトゥムターニ県ランシット地方バス発着所からの出発です。ランシットの中心となっている巨大ショッピングモール「フィーチャーパーク」から900m西になります。大通りから一歩奥に入ったビルに囲まれた広場です。
ブログ上復路(ランシット行)ではランシット・パトゥムターニ通りを西からフィーチャーパーク前(パホンヨーティン通りを挟んで反対側)の陸橋下まで来て、多くの乗客がそこで降りてからUターンして発着所へ向かいます。もちろん発着所までも乗れます。
「フューチャー・パークFuture Park Rangsit」はアジア有数の巨大ショッピングモールでバンコク周辺でおそらく最大規模ではないでしょうか。「フューチャー・パークへ 最大級ショッピングモール」で詳細を書いています。
フィーチャーパーク周辺は商業施設が集中し、BMTA管轄路線バスに他の地方バス、ロットゥーも非常に多く集まるので県内で最も人が行き来する所です。ここで降りる場合は良いのですが、ここからバスに乗りたい時はいったん発着所まで乗る事になります。
他の路線も同じルートなので陸橋下へ来たバスに乗れば発着所まで行けます。行先を告げずに4バーツです。そして発着所で出発待ちをしている目的のバスへ乗り換えるわけです。発着所で367番は(大通りから入って)ほぼ中央で待機しています。
ランシットは他の地方バス以外にも多くのBMTA管轄路線バスに接続できます。
以下はフィーチャーパーク前での乗り換えです。
39 タラートタイ~ランシット~サパーンマイ~戦勝記念塔
187 シープラヤ~戦勝記念塔~ランシット~クローン3
510 タマサート大学ランシット~ドンムアン空港~戦勝記念塔
520 タラートタイ~ラックシー・ロータリー~ミンブリー
538 ラチャモンコン大学~ドンムアン空港~高速経由~戦勝記念塔
以下は地方バス発着所前を通るBMTA管轄路線バスです。
29 ランシット~ドンムアン空港~戦勝記念塔~ファランポーン駅
34 ランシット~バンケーン~戦勝記念塔~ファランポーン駅
59 ランシット~ドンムアン空港~戦勝記念塔~王宮広場
95n ランシット~ドンムアン空港~バーンカピ(ハッピーランド)
185 ランシット~ラチャダピセーク通り~クロントゥーイ
503 ランシット~パホンヨーティン通り~戦勝記念塔~王宮広場
504 ランシット~ドンムアン空港~伊勢丹前~タノントック
522 ランシット~ンガムウォンワン通り~高速経由~戦勝記念塔
555 スワンナプーム空港~ラマ9世(高速)~ドンムアン~ランシット
さて、画像下のようにバスは発着所を出てすぐランシット・パトゥムターニ通りを西に向かいます。そしてすぐタイ国鉄ランシット駅の上を陸橋で渡ります。
バスが通る陸橋のすぐ上には建設中のこれも国鉄ダークレッドラインの高架があり、少し北側にランシットの高架駅が造られています。ダークレッドラインに関しては「ダークレッドライン全て見せます⑩ 最終回 ランシット駅」で全てのエントリーにたどれます。
バスが陸橋を渡り終えるとすぐに345号線に左折し、西へ向かい第2パトゥムターニ橋へ向かいます。本ブログのルートで言えば往路はティワノン・パトゥムターニ通りへ左折して入りますが、復路では遠回りですが345号線で第2パトゥムターニ橋まで行き、橋の下でUターンします。
国道345号線上にある第2パトゥムターニ橋は2009年の完成で、東はパトゥムターニ県で一番賑やかなランシットに通じ、西はノンタブリー県バーンブアトンの北を通ります。「チャオプラヤー名橋奇覧⑰第2パトゥムターニ橋」で詳細エントリー済みです。
バスはティワノン・パトゥムターニ通りでチャオプラヤー川左岸(東側)を南下します。エアコン車とノンエアコン車の共通する区間はティワノン・パトゥムターニ通りとチェーンワッタナ通りの交差点までです。
ノンエアコン車のみの区間
ノンエアコンアバスのみティワノン・パトゥムターニ通りとチェーンワッタナ通りの交差点でパークレット(市場や船着場)に向かいます。
チェーンワッタナ通りへ入ると終点のパークレット近くです。ラマ4世橋への陸橋側道に入り橋の下でUターンしますが、その手前でスーパーのTESCO Lutus前あたりが終点です。
このスーパー横の道の突き当りが「ワット・サナームヌアWat Sanam Nuea」(画像下)です。お寺の裏から観光地「クレット島Ko Kret」への渡し船があります。船賃片道2バーツです。「チャオプラヤー渡し百景 クレット島」で詳しく書いています。
陸橋下でUターンする所はチャオプラヤー・エクスプレス・ボートの最北端(上流)船着場になる「パークレット船着場」です。ここを利用するのは朝晩の緑旗船だけなので、私も乗船経験はありません。またこのラマ4世橋の下には対岸へ向かう渡し船が運航されています。「チャオプラヤー渡し百景12 パークレット」で詳細をエントリー済みです。
クレット島は主にタイの人々に人気の観光地です。チャオプラヤー川の湾曲部をショートカットする水路を作ったために湾曲部が島(実は中州)となったもので、素焼きとお菓子の島として有名です。
ラマ4世橋はクレット島の上流にあり、開通が2006年12月で1997年に円借款68億円が使われ、大成建設や三井住友建設などが施工しました。橋の袂にある塔には橋の規模等データーと「日本のODAが全体コストの50%に使われた」旨のプレートが埋め込まれています。「チャオプラヤー名橋奇覧⑮ラマ4世橋」で詳しく書いています。
バスがラマ4世橋下でUターンすれば復路のスタートです。367番はパークレット側に待機所がないので、基本的に全車そのままパトゥムターニへ向かいます。
パークレットでは以下のBMTA路線バスに接続できます。
32 パークレット~ノンタブリー船着場~テウェス~王宮広場
51 パークレット~政府合同庁舎前~ラックシー~カセサート
52 バンスー駅~モーチット駅~政府合同庁舎前~パークレット
104 パークレット~パホンヨーティン通り~北バスターミナル
166 戦勝記念塔~インパクト、戦勝記念塔~政府合同庁舎
505 パークレット~プラトゥナーム~ルンピニー公園
チャオプラヤー川右岸(西側)にもBMTA路線バスがあります。
751 BTSバンワー駅~ラチャプルック通り~ラマ4世橋西側
他の地方バスにも接続できます。
356 パークレット~サパーンマイ
388 パークレット~バンヤイ~サーラーヤー
エアコン車のみの区間
エアコン車はティワノン・パトゥムターニ通りとチェーンワッタナ通りの交差点を直進し、パークレット(市場や船着場)には入りません。
ラッタナーティベット通りとの交差点を直進すると2016年8月に開業なったMRTパープルラインの保健省駅です。パープルラインは全線全駅を歩いて全て紹介済みです。最後のエントリー「MRTパープル徹底検証12 全路線全駅紹介⑨ 最終回!」から全ての関連エントリーにアクセス出来ます。
MRT駅の真横に大きく立派な保健省の案内板?が立っていて、保健省はその案内板があるティワノン通りから100mぐらい奥に入った所にゲートがあります。
バスがティワノン通りからプラチャラット通りへ右折して入り、直進すれば突き当りがノンタブリー船着場です。この部分が厄介で往復とも船着場に入る路線は少なく、往路のみとか復路のみのような路線が多いので、この部分を正確に説明しているかでその路線ガイドの精度を知れます。間違いが多いのが実際かと思います。
367番は往復ともノンタブリー船着場に入らず、ノンタブリー市場前の交差点で(往路は)左折します。画像下はその交差点で往路のバスなので左折する所です。
バスの終点はピブーンソンクラン通りのノンタブリー市場前です。ノンタブリー船着場には入りませんが、歩いてバス停1個分ぐらい離れています。画像下は終点の市場前です。
ノンタブリー市場前で乗客はほとんど降りますし、それが当然のように運転手も車掌さんも思っていますが、本当の終点はバス停2個ぐらい先で、丁字交差点で左折して待機になります。
バスは入りませんがノンタブリー船着場はチャオプラヤー・エクスプレス・ボートの日中の起点になり、周辺はいつも大変な賑わいです。チャオプラヤー・エクスプレスに関するエントリーは大変多いのですが、このエントリー時で一番新しいのは「激変のチャオプラヤー・エクスプレス最新事情」です。
船着場のすぐ前には「ノンタブリ県旧庁舎Nonthaburi's Old Provincial Hall」があって、一部はノンタブリー・ミュージアムになっています。ラマ6世時代の貴重な建物ですが、痛みが目立ち保存が待たれます。
また船着場から渡し船で対岸に渡り、徒歩15分で「チャルーム・カンチャナピセーク公園Chaloem Kanchanaphisek Park」へ行けます。この公園はチャオプラヤー川に面した大変美しい所で、私的公園ベスト3に必ず入ります。「ぶらり散策ノンタブリー④ 私的ベスト3に入る公園」に詳しく書いています。
船着場目の前の通りにある人気のパン屋さんノンベーカリー横の短い路地奥がノンタブリー県刑務所で、面会の人が時間になると多く待っています。実は、その北側は「バンクワン刑務所Bangwang Central Prison」で重罪受刑者用の刑務所です(入口は別で離れています)。
そして始発バス停前のノンタブリー市場はこの周辺で最も混む市場でしょう。ノンタブリーの渡し船を見ていても市場帰りの人を多く見かけます。町の中心部に刑務所があるのですが、この市場がエネルギッシュな町の中心です。
ランシット、パークレット、ノンタブリー市場とバンコク都の北側では賑やかな所を結ぶ路線です。覚えておくと便利にノンタブリー県とパトゥムターニ県を移動できます。
広告等一切なく、ブログ・ランキングも参加していないブログです。このすぐ右下の「コメント」をクリックしてお気軽にコメントを頂けたら幸いです。なお、ご質問は大歓迎で一生懸命お答えしますが、それが役に立ったのか?立たなかったのか?など後でご一報下さい。
2018.06.25 | コメント(0) | 首都圏地方路線バス
