センセープ運河ボート最新事情
現在(2017年9月)、バンコク都で運航されている運河ボートは以下の4ルートです。
それぞれ今回の見直し以前の最後のエントリーにリンクしておいたので、関連エントリー全てを見る事が出来ます。
センセープ運河ボート
プラカノン運河ボート
クルンカセーム運河ボート
パーシーチャルン運河ボート
そして上記以外に水上バスとも言えるチャオプラヤー・エクスプレス・ボート(画像下)と派生のチャオプラヤー・ツーリスト・ボートもあります。
運河ボートと水上バスの合計で5系統、7ラインでしょうか。チャオプラヤー・エクスプレス・ボートはそれに加えて旗の色で各停や急行に特急など別けています。やはり複雑ですねぇ~
これら運河ボート・水上バス以外に渡し船も多く活躍しています。中には笑っちゃうような楽しい?渡し船もあって一時期夢中で探しました(笑)「都会の思わぬ所に渡し船」が過去全ての関連エントリーにリンクされています。
ところで、世界の水上バスはどうなっているのでしょう・・・
実はあまり記憶に無いって言うか、バンコクほど庶民の生活に根付いた水上バスがある都市を私は知りません。バンコクは世界の中でも特異なケースだと思います。
東京や大阪にも水上バスがありますが、観光用のクルーズっぽい感じが私的にはしています。大昔ですが私が子供の頃に隅田川水上バスがあって、それは生活の足だった記憶があります。深川の家のすぐ横、永代橋にも桟橋がありました(笑)
横浜には観光目的が強い横浜湾の水上バスがあって、横浜駅東口~みなとみらい~赤レンガ倉庫~山下公園を結んでいますが、料金的にはとても生活の足とは言えなかったと思います。5年前の一時帰国中、クリスマスの買い物で高校生だった娘と二人で乗ったのが記憶に残っています。
ニューヨークには水上バスではありませんが渡し船のフェリーがありますねぇ~ スタテンアイランド行きフェリーは完全に生活の足だった記憶があります。自由の女神がよく見えて無料だったような・・・ニューヨークも娘と旅行した3年前が最後ですねぇ~
パリにロンドン、運河が多いアムステルダムすら観光用のクルーズ船だったと記憶しています。運河クルーズならお勧めはベルギーのブルージュで、この町で運河巡りをしない旅は考えられません。
日本人にはあまり多くは知られていませんが(ジブリ映画が好きな方には有名かも)、フランスのコルマールも運河と古い街並みが美しい都市です。ちなみに昨年、息子と行きましたが、寒いのでボートには乗りませんでした(笑) 次は花がいっぱいの初夏に家内と行きたいものです。
唯一、バンコク以外で水上バスが市民の足になっている都市を知っています。ドイツに住んでいた時は北ドイツでデンマーク国境に近い所だったのですが、首都コペンハーゲンにはハーバーバスが運航されていて、確か市バスと同じ扱いで路線番号もあったと思います。
バスと同じ路線番号・・・嫌な事を思い出したので本題に入りましょう(笑)
対岸へ渡るフェリーや渡し船でなく、観光用のクルーズ船でなく、市民の足となっている水上バス・・・私が知らないだけで世界にはもっと多くある事でしょう。行ってみたいものです・・・
さて、タイでは運河ボートや路線バスに都市型鉄道の新線なども含んで、ニュースリリースからガイドブックにネットに転がっている情報までがあまりに酷いのが現状です。
それもあってネットに頼らず公共交通機関を何度も乗る事を繰り返してエントリーしている強い拘りがある本ブログですが、移り変わりが激しいバンコクですから半年も経つと内容精度に疑問が生じるのも事実です。
そこでこの数週間、水上バスに運河ボートを見直しています。
最後のエントリーから半年から1年ぐらい経つと、内容が変わりますし、最悪は運航していない場合もあるので、結果的に読者にご迷惑をかけるのが心配なのです。
今まで「水上バス全て見直します」で再確認しエントリーしたのは以下の通りです。
「チャオプラヤー・エクスプレス最新事情」
「クルンカセーム運河ボート最新事情」
「パーシーチャルン運河ボート最新事情」
「プラカノン運河ボート最新事情」
そして今回はその『全て見直します 運河・水上ボート』の最終回。私自身がそれこそ『足』として使っている『センセープ運河ボートSaen Saep Canal Boat』です。
上記に書いたように世界の中でも最も多くの庶民に使われている運河ボートの一つでしょう。そしてシーナカリン通りの北端であり私の生活圏でもあるバーンカピ近くが起点になっているので、私自身が日常的に使う運河ボートでもあります。
センセープ運河ボートの西端はラッターナコシン島(昔のバンコクで中央部)に近い黄金の丘ことワット・サケットの麓、あるいはマハカーン砦の前にある「パーンファー・リーラート船着場」です。実はここはマハナーク運河Maha Nak Canalでセンセープ運河ではありません。
途中プラトゥナーム船着場で船を乗り換える必要がありますが(切符は通しで買える)、東端のワット・シーブンルアン船着場まで27の船着場で約18㎞を運航しています。昔はミンブリーまで運航されていて、私は乗った事があるのですが・・・ 画像下で護岸工事がされていないのが分るでしょうか?
数えた事はないのですが、木のベンチが12~15列程度あって、横一列で6人掛け程度なので・・・立ち席も含むと60~100人程度は乗る事が出来ます。一説によると西ラインと東ラインで100艘はあると言われていますが、話半分として50艘が稼働しているとして常に3千人から5千人を運ぶ事が出来るわけです。
日中でも15~20分に一艘は必ず来て午前と午後で行き帰りの混み方は異なりますが、それを実経験で考えると、一日の乗客数は・・・7万人前後のように私には思えます。こうしたデーターがあるのか分かりませんが、すでに何年も頻繁に使っている自分の実経験からなので、大きく違う事は無いと思います。
あらためて計算すると・・・すごいですねぇ~
そしていきなりの結論ですが(汗)センセープ運河ボートは何も変わっていません。
運営、船着場、船自体、料金(たぶん頻繁に1バーツ前後は重油価格変動に合わせて変わっているはず)全て私がブログで過去書いた内容と同じです。
右 W4 パーンファー・リーラート Phanfa Leelard
右 W3 ボーベー市場 Bobe Market
左 W2 サパーン・チャルーンポン Sapan Charoenpol
左 W1 フアチャーン Hua Chang
↓↑
両 Center プラトゥナーム Pratunam
↓↑
右 E1 チッド・ロム Chit Lom
左 E2 ワイアレス Wireless(サパーン・ウィッタユ)
右 E3 ナナ・ヌア Nana Nua
左 E4 ナナ・チャート Nana Chard
右 E5 アソーク Asok
左 E6 プラサーンミット Prasanmit
右 E7 イタリタイ ItalThai
(E8ワット・マイ・チョン・ロムWat Mai Chong Lomは現在ありません)
左 E9 バーン・ドーン・モスク Baan Don Mosque
右 E10 ソイ・トンロー Soi Thonglor
右 E11 チャーン・イッサラ Charn-issara
左 E12 ウィチット・ウィッタヤー Vijitvittaya School
右 E13 サパーン・クローンタン Sapan Klongtun
左 E13-1 ラムヌン Ramnueg (2015年9月新設の船着場)
左 E14 ザ・モール・ラム The Mall Ram
左 E15 ラムカムヘン29 Ramkhamhaeng 29
左 E16 ワット・テープリーラー Wat Thepleela
左 E17 ラムカムヘン Ramkhanhaeng
左 E18 サパーン・ミット・マハタイSapan Mit Mahadthai
右 E19 ワット・クラーン Wat Klang
右 E20 モール・バーンカピ Mall Bangkapi
右 E21 バーンカピ Bangkapi
左 E22 ワット・シーブンルアン Wat Sriboonrueng
現在の料金ですが、バーンカピ船着場からプラトゥナーム船着場まで18バーツで、起点から起点まで乗っても20バーツ程度だと思います。プラトゥナーム船着場で船を乗り継ぐ方はチケットを無くさないように注意して下さい。
ここでいつもセンセープ運河ボートに関して書く事を繰り返します。
『観光などで慣れていない方、お子様や年配者が一緒の時、常に綺麗な環境でお住まいの方々』はこの運河ボートに乗るべきではありません。
無責任な数回乗っただけの観光ガイドや個人のブログには、たぶん『渋滞が無くて便利』とか『ロカールで庶民と一緒に・・・』『運河沿いの人々の暮らしが見える』なんて書かれていそうな気がしますが、そんな言葉より、『不快で危険』な乗り物である事を承知すべきです。
ニュースネタを扱わないブログなので過去に触れた事はありませんが、去年だったか・・・火事(爆発と報じられたような?)があって怪我人が出ました。同じく昨年だったと思いますが男性が下船時だったか船か桟橋から運河に落ちて亡くなられています。その度に何度も安全策が報じられますが、現実は何も変わっていません。
桟橋と船の乗り降りは船が動きながらの時が多く最も危険です。風景は飛沫よけの舷側のビニールを上げるので基本は見えません。通勤時間帯以外にも午前中の上りは常に危険なほどの混雑です。飛沫をかぶる事、運河の匂いや船の揺れで気分を悪くする事も覚悟して下さい。
と言う事で、慣れていない方にはお勧めしてないのですが・・・私自身の生活と街歩きで、都心部へ出るのには高速道路経由の路線バスと同様にこの運河ボートは欠かせません。 実際は高速道路経由のバスでプラトゥナームへ出て、そこからさらに王宮エリア方面に運河ボートを使う事が多いです。
不快で危険ですが、それを承知で気を付けて我慢して使う理由があるのです。きっとそれは一日7万人近く利用しているタイの人々と同じでしょう。
不快で危険をご承知で、どうしても乗りたい方は・・・冒頭に書いたセンセープ運河ボートに関する最後のエントリーから以下の乗り方や、全ての船着場を個々に紹介しています。「○○の仕方」的エントリーは好きではないのですが・・・
「センセープ運河ボート完全ガイド2 基本の基本」
「間違いだらけのセンセープ運河ボート 完全ガイド」
さて、『全て見直します 運河・水上ボート』もこれで最終回です。全ての運河ボート・水上バスを見直しました。
チャオプラヤー・エクスプレスは観光の足には欠かせないでしょう。
センセープ運河ボートは完全に周辺住民の足、混雑や匂いに揺れと飛沫、そして乗り降りの難しさがあるので、よほど慣れている方以外は止めておくべきです。
パーシーチャルン運河ボートはトンブリー地区ですが、是非一度は乗って欲しいボートです。
そして、プラカノン運河ボートはそっと静かに見守って欲しい様な、このままずっと長く運航して欲しいものです。
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2017.09.05 | コメント(2) | 水上/運河ボート
