首都防衛城壁を歩く⑤ラマ7世博物館

私は世界遺産ファンです(笑)大きな趣味としては「旅行と食」なのですが、旅先は美味しい物と世界遺産が目当ての事が多くあります。

同じ遺産でも自然遺産は興味がなくて、人が関わった記念物、建造物群、遺跡、文化的景観などの文化遺産が好奇心の対象なのです。その中でも遺跡を訪れるのは歴史を含めて大変面白く思っています。

世界遺産には多くの『遺跡群』や『旧市街地』なんてキーワードがありますが、意外なのは博物館や美術館が単独で登録されていません。ルーブル美術館(パリのセーヌ河岸)やエルミタージュ美術館(サンクトペテルブルク歴史地区と関連建造物群)の例がありますが、世界三大美術館の残り一つメトロポリタン美術館は世界遺産とは関係ありません。

エルミタージュ美術館だけ行けていませんが、ロシアはもう行く機会がないでしょう。残念です。画像下はルーブルです。

Louvre 2017Jul

収蔵品がどんなに世界的な遺産であっても『館』としては異なる考え方なのでしょう。この点なかなか興味深いものがあります。「日本の国立西洋美術館があるじゃないか!」と思われる方がいるでしょうが、これは「ル・コルビュジエの建築作品」の一つとして建物の評価ですね。登録前年の2015年末一時帰国時に家内と一緒に行った時は全く建物を意識する事無く残念でした。

20170714 Ueno

一方、『館』として登録されている珍しい例もあります。ベルギーの「プランタン-モレトゥスの家屋-工房-博物館複合体」とアメリカの「独立記念館」にドイツの「ムゼウムスインゼル(博物館島)」です。

ドイツに7年、アメリカに10年暮らして・・・全て行っていません(涙)3カ所とも近くは何度も通っているのですが、今思えば残念過ぎて悔しいぐらいです。画像下はNatinal Park Service 公式サイトから拝借です。

Independence 2017Jul

また、このような美術館に博物館としての世界遺産を考えると、大変興味深いのは『植物園』が多く登録されている事です。「シンガポール植物園」、イタリアの「パドヴァの植物園」、イギリスの「キュー王立植物園」、そしてスペインの「エルチェの椰子園」です。

全て行っていません。しかし全てかすっています。
シンガポールとイギリスは近くに泊まって歩いても行けたぐらい。イタリアではベネチアに車で行ってパドヴァに泊まっていました。スペインではグラナダからバレンシア間を何度か運転して、すぐ近くを通っています。植物園に興味が無かったからですが、今となっては残念でなりません。画像下はKew Gardens公式サイトから拝借です。

Kew 2017Jul

今回は残念ばかりになりました。って言うか残念過ぎますねぇ~ 無念!悔しいです! 読者の皆さんはご旅行先でもし近くに世界遺産があったなら、その時は興味がなくても是非行ってみて下さい。世界遺産になるにはそれなりの理由があるわけで、その時寄り道しても将来後悔する事はないと思います。

さて、やっと本題で「首都防衛要塞を行くSeason1」に続く「首都防衛城壁を歩くSeason2」シリーズ第5回目は「ラマ7世博物館King Prajadhipok Museum」です。そして今までのエントリーは以下の通りです。

第1回目「プラスメン砦
第2回目「バンランプー博物館
第3回目「残された唯一の城壁
第4回目「パーンファー・リーラート橋

前回まではラッターナコシン島を守るように周囲に造られた城壁跡をたどり、プラスメン通りとラチャダムヌン・クラン通りが交差するパーンファー・リーラート橋について書きました。

20170707 Br 4

ここは本当に賑やかな所で、パーンファー橋を中心に「ラマ7世博物館」「パーンファー・リーラート橋船着場」「ワット・サケット(黄金の丘)」「マハカーン砦」「ワット・ラチャナダとローハプラサート」と見所たっぷりです。

20170714 Museum 1

そんな絶好の立地条件なのに入場者がいつも少なく、なぜか遠慮気味な博物館に見えてしまうのはラマ7世の生い立ちに関係があるのかも知れません。私的にはラマ7世の博物館がこんな目立つ所に建っているだけで少し驚きでもあるのです・・・

20170714 Museum 3

タイに住む身が国籍がどうであれタイ王室に関して触れるのはいささかデリケートな事です。少し歯切れが悪くなりますが、書いてみましょう。ちなみにラマ7世博物館で詳細まで説明文を読むとあっさりとは書いてある事ばかりですが・・・

20161128 Rama 7

前国王で亡きラマ9世を除けば最もタイ国民が慕うのはラマ5世(チュラーロンコーン)でしょう。タイでは商家でも自宅でもラマ5世の肖像画がほとんどの家にあります。バスの中もですね。現在に繋がる近代タイの基礎を造られた王です。

20170714 Museum 2

画像上で二人のプリンセスを抱かれているのがラマ5世で、王妃サオワパーポーンシーのお膝の上にいる一番小さなプリンス・プラチャーティポックが後のラマ7世です。ちなみにラマ5世にはお子様が77人いたとか・・・

このようにラマ5世が父で、兄のラマ6世に子がなかった為に兄の崩御後に即位(1925 - 1935年)。その後も波乱万丈の一生を送られ1941年に亡くなられています。普通は在位の最後が亡くなられた年になりますが違いますね。しかもイギリスで無くなられています。

20170714 Museum 4

ちなみにラマ7世の通称が「ポッククラオPhra Pok Klao」で、可動橋で跳ね橋だったメモリアル橋(通称プット橋)のすぐ横にあるプラ・ポックラオ橋にラマ7世の通称が使われています。さらに上流にはタイ国鉄南本線(旧ラマ6世橋)の隣にラマ7世橋もあります。

20161128 Phra Pok Klao 2

ラマ7世統治下の歴史で最も重要なのは、絶対君主制からの立憲君主制へ移行した事でしょう。元々ラマ7世はアメリカ訪問を機会に議会制導入を考えていたようですが、王族等の反対にあい本人の望まない形になったようです。その後も新政府と折り合いが悪く、イギリスへ行ったまま自らの意思で退位されたそうです。

さてラマ7世博物館ですが入館は無料です。入口で記帳を求められますが、名前以外に何を書いたのか思い出せないぐらい簡単なものです。

20170714 Museum 5

館内は奥行きがなく横方向も大して広くありません。あまり意識してフロアー毎の展示を記録していませんが、1階は特別展示等が多く、常設展示は2階と3階だと記憶しています(汗)

20170714 Museum 6

展示はパネル展示がメインです。生い立ち、子供の頃のご出家などのご様子、軍人としてのご様子など、そして即位後の事が説明されています。

20170714 Museum 7

ガイドツアーに付いて館内を回るスタイルではなく自由に回れます。パネル展示はタイ語と英語併記がほとんどですが、丁寧に読んで行くとなかなか興味深い時代であった事が分かります。

20170714 Museum 8

ラマ5世、6世とかなり時代が動いた直後である事と、カメラの小型化と普及が進んだ事もあって、この館内の展示写真には見ごたえあるものが多くあります。私自身で言えば、この事が多く訪れている理由です。画像下は1927年開通のチャオプラヤー川に最初に架かった(旧)ラマ6世橋に関するコーナーです。

20170714 Museum 9

実は、本ブログで登場するバンコクの古い町並みの写真がここで撮ったものが多くあるのです。

さて、バンコク都とその周辺県の多くの博物館を訪れていますが、過去の博物館だけのエントリーは以下の通りです。

バンランプー博物館
ジェッサダ・テクニック・ミュージアム(乗り物博物館)
ナショナル・メモリアル
バンコク水族館
花文化博物館
蓮ミュージアム
海軍博物館
タイ空軍博物館と航空公園
空軍博物館1
科学教育センター
王室御座船国立博物館
サイアム・ミュージアム
ラッタナーコシン博物館
国立博物館(ナショナル・ミュージアム)
バンコク・フォーク・ミュージアム
カムティエン・ハウス博物館
切手博物館

ラマ7世博物館は月曜と祝日がお休みです。センセープ運河ボートのパーンファー・リーラート橋船着場が目の前で、路線バスは数え切れないぐらいたくさんあります。なお、日本人が多く住まわれるスクムビットからだとエアコンバス511番ノンエアコンバス2番がよろしいかと思います。

20170707 Map

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2017.07.14 | コメント(0) | 博物館・パーク等

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プロフィール

ALSTER

Author:ALSTER
 
ALSTER(アルスター) 深川生まれの江戸っ子。アジア・ヨーロッパ・アメリカなどで海外在住27年超。55歳で日本企業を早期定年退職後アメリカで現地採用。2014年末に退職し、現在タイでロングステイ中。90年代前半からパソコン通信・PC改造・ホームページ運用を行い世界中からアクセス。そんな趣味から海外アクセス術、旅先通信本などの出版にも関わる。ヨーロッパ、北米、東南アジアの国々はほとんど訪れ、旅行にお酒・食べ歩き大好き人間です。

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