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トンブリー王朝の面影を探し⑥城壁跡内

街歩きの楽しさの一つは、その街が持つ歴史に想いを馳せる事ではないでしょうか。

現在のバンコク都とその周辺でそんな歴史を感じ取れるのは・・・現チャクリー王朝の王宮が置かれバンコクの基礎となったラッターナコシン島、そしてその前王朝であるトンブリー王朝が置かれたチャオプラヤー川右岸(西側)のトンブリーです。画像下はワット・スワンナラムの壁画です。

20171209 Thonburi 1

そのトンブリーで、たった一代15年間のトンブリー王朝の面影を探しながら、地図にも載らないような路地を歩き回り、またバンコクの魅力を再認識した・・・そんな小さな小さな旅です。

トンブリー、私自身は17年前の前在住時から知っているつもりだったのですが、結局何も知らなかった・・・いえ、何もまだ分かっていないのです。

本シリーズの今までのエントリーは以下の通りです。

トンブリー王朝の面影を探し①その中核と歴史
トンブリー王朝の面影を探し②城壁跡を歩く 南側
トンブリー王朝の面影を探し③城壁跡を歩く 中央部
トンブリー王朝の面影を探し④城壁跡を歩く 北側-1
トンブリー王朝の面影を探し⑤城壁跡を歩く 北側-2

今まではトンブリー王朝の王宮があった宮殿周辺、そして旧王宮エリアを囲んだろう城壁跡を探して街歩きをスタートしました。今は全くその跡が無い城壁ですが、その外堀だった運河周辺を歩くと・・・どこか懐かしく思える路地が続いていました。

20171209 Thonburi 2

さて・・・城壁跡とその外側にあった堀を追っての街歩きはタイ国鉄バンコクノイ駅跡地で終え、城壁内中央部を歩いてみましょう。チャオプラヤー川に沿って南下します。

シリラート病院内にはいくつかの博物館もあって、タイ医学の歴史も興味あるのですが、近寄るどころか考えたくもない博物館もあるので、さりげなくスルーです(笑)本当に臆病者で情けないです。

20171207 Map 1

シリラート病院の南隣は「ワンラン市場Wanglang Siriraj Market」です。市井の生鮮市場とは異なり雑貨に衣料そして食べ物や屋さんが多く、トンブリー旧王宮エリアの中で一番の賑わいがある所でしょう。

20171209 Thonburi 3

現地説明板によるとシリラート病院を含めこの地はラマ1世治世下で「Phra Ratchawang Bowornsathan Phimuk」(Bowornsathan Phimuk宮殿)だったそうです。調べてみましたがその宮殿に詳細は分かりませんでしたが、王族の屋敷があったのでしょう。画像下で右がシリラート病院で左はワンラン市場です。

20171209 Thonburi 5

チャオプラヤー川に沿った小路には洒落たカフェも多く、対岸のタマサートの学生さんやシリラート病院にお勤めの方々も通勤や通学の寄り道に使われているようです。とにかく人が多いのが誰にも共通する印象でしょう。

20171209 Thonburi 4

この辺りはトンブリー側でチャオプラヤーに面した交通の便が良くない所なのですが、多くの人が集まる動線となっているのがワンラン船着場です。対岸の「プラチャン船着場Tha Phrachan」「マハラジ船着場Maharaj」「ター・チャン(船着場)Tha Chang」から渡し船があって両岸を行き来する玄関になっているのです。

20171209 Thonburi 6

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おまけに、チャオプラヤー・エキスプレス・ボートの「N10 右岸 プランノックPhran Nok(ワンラ船着場)」まであります。

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実は・・・トンブリー王朝の旧王宮エリアでバンコクヤイ運河からバンコクノイ運河までのチャオプラヤー川右岸(西側)で、ここに住む庶民が行き来するのはここだけなのです。他は海軍施設とワット・アルンにワット・ラカン、そしてシリラート病院が川岸を占めています。

20171209 Thonburi 9

トンブリー王朝の旧王宮エリアで北側は、チャクリー王朝になってから非常に広大な敷地を要した病院と鉄道駅の施設が建てられました。それは中央部から南側に多い海軍施設も同じで、トンブリー王朝時代に割り当てられた王族、高級官吏、軍人達の家々、土地が使われたのだと考えています。

20171209 Map

それが顕著に現れたのがラマ5世治世下(1868~1910年)で近代化を急ぐ王にとって、チャオプラヤー川西側の地が絶好だったのでしょう。そう言えば、城壁の外側になりますが海軍本部の前には「海軍の父」と呼ばれている、ラマ5世の28番目の男子「チュムポーンケートウドムサック親王像Krom Luang Chumphon Monument」があります。

20171209 Thonburi 10

ワンラン市場の南にはトンブリ王朝時代の名で「ワット・バンワーヤイWat Bangwa Yai」、現在の「ワット・ラカンWat Rakhang」ことワット・ラカンコシターラームです。創建はアユタヤ時代と言われていますが、現在のショートカットの流れになった1542年以降の事でしょう。

20171209 Thonburi 15

ここもバンコクノイ博物館に古い画像があったので、現在と同じ構造で撮ってみました。

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画像上で写っているワット・ラカン船着場へは対岸のター・チャン(船着場)から渡し船で行けます。ターチャンの前はワット・プラケオでバンコクで一番観光客の密集度が高い所でしょう。その観光客で対岸のワット・ラカンへ渡る人はほんの少しです。

さて、1769年にタークシン王はワット・バンワーヤイを王宮寺院にしていますので、ワット・ジェーン(現在のワット。アルン)に次いでトンブリー王朝にとって重要なお寺だったと思われます。ラマ1世治世下で境内から鐘(タイ語でラカン)が見つかった事からワット・ラカンと呼ばれるようになりました。

20171209 Thonburi 11

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境内には多くの鐘が吊り下げられ、祈りを込めて叩かれる方々で鐘の音が絶える事はありません。トンブリー王朝旧王宮エリアで最も参拝者が多いお寺であるのは間違いないです。この鐘に関係する話やお守りのプラクルアンの話などこのお寺に関してはキリが無いのですが・・・

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このワット・ラカン境内には当時タークシン王配下の将だったチャオプラヤー・チャックリーの住居が残されています。後にタークシン王を処刑しチャクリー王朝を興したラマ1世です。

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250年近い前の事なので再建だと思いますが、案外質素な事に驚きます。家自体や内部の再現度は別に、この家が置かれた位置と王宮(ワン・ダーン宮殿)との距離が興味深いです。

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トンブリー王朝はアユタヤ王朝を滅ぼしたのではなく外敵ビルマに寄って滅ぼされたので、タークシン王に従った軍人、華人、傭兵などの部隊以外に王族、貴族、高級官吏も付き従ってこの地に来たと思われます。

20171209 Thonburi 20

王宮の北、(城壁の内側で)ワットアルンより北にはタークシン王に従った王族、貴族、高級官吏、将軍などが居住エリアとしたように思えます。その一つがワット・ラカン内のチャオプラヤー・チャックリーの住居です。

それらの地の多くはラマ5世治世下の近代化によって、国鉄敷地、最初の近代的な病院、そして海軍の基地となったのではないでしょうか・・・

さて、トンブリー王朝の旧王宮であるワン・ダーン宮殿からバンコクヤイ運河、そして城壁沿いを北にバンコクノイ運河まで歩き、その後はチャオプラヤー川沿いにワット・ラカンまで南下しました。ワット・ラカンの南は海軍施設でその南はワット・アルンにワン・ダーン宮殿(画像下)とスタートに戻ります。

20171209 Thonburi 21

トンブリー王朝の旧王宮エリアを歩く旅も今回が最終回ですが、次回からは城壁の外を歩きます。城壁内は王族、貴族、高級官吏、将軍に高級軍人の地であったでしょうが、城壁の外は傭兵、そして職人や商人が住んだと思われます。そんな地を歩きます。

最後に、トンブリー王朝の旧王宮エリアを走る路線バスは少々使い難いのが本音です。アルンアマリン通りを通して走るバスはなくて、イサラパップ通りと半々で走るからです。

私自身はブログ内で書いて来た渡し船を使う事が一番多いです。その時の状況によりター・ティアン、ター・チャン、ター・プラ・チャン、マハラジ船着場、プラチャン船着場からトンブリー側へ渡ります。渡し船の詳細は「チャオプラヤー渡し百景4」「チャオプラヤー渡し百景5」をご覧ください。

20171211 Boat

あまり慣れていない方は(私はBTSを使わないのと、観光客が多すぎるので好きではないのですが)チャオプラヤー・エクスプレス・ボートでワット・アルン船着場かプランノック船着場(ワンラ船着場)で降りるのが一番簡単です。チャオプラヤー・エクスプレスのエントリーは非常に多いのですが、「激変のチャオプラヤー・エクスプレス最新事情」から全てのエントリーにたどれます。

どうしても路線バスを使う場合は、アルンアマリン通り北側でトンブリー駅に近く、シリラート病院裏を通るのが、以下のバスです。

57番 チャオプラヤー側西側で南北の楕円状になる循環路線
81番 プッタモントン・サーイ5~バーンワー駅~ピンクラオ橋
91番 アサンプション大学トンブリー校~バンワー駅~民主記念塔
146番 新南バスターミナルなどチャオプラヤー川西側の循環路線
149番 プッタモントンサーイ2~ウォンウィエンヤイ~エカマイ
157番 オームヤイ~バンワー駅~戦勝記念塔~北バスターミナル
177番 バンブアトン~戦勝記念塔の循環路線
710番 ラチャプルック駅発のチャオプラヤー川西側循環路線

上記のバスはシリラート病院裏とアルンアマリン橋の短い区間だけですが、その中で57番710番はワット・アルン裏まで走ります。この路線が一番今回のエントリー地区に近いのですが、走行ルート全てがチャオプラヤー西側なので一般的には使い難いかと思います。

20171130 Bus

さて・・・一代15年、そのほとんどが戦い続きでしっかりした街造りが出来ないうちに、タークシン王をは処刑されました。すぐに都が左岸(東側)に遷都されたので、トンブリーには今のバンコクとは異なる当時の面影が色濃く残っているのかも知れません。

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2017.12.10 | コメント(6) | バンコク街歩き

コメント

ワット・スワンナラムの壁画

ワット・スワンナラムの壁画。一度は、見てみたいと思っています。それから、ワット・スタットの本堂?。修理していたようですがが、先日、日本の博物館で扉が展示されていました。私も、何度かお参りしたお寺なのですが、修理していたお堂?。思い当たりません。私がお参りしていたお堂は、どこだったのか?疑問が出てきました。確かに門(大きなブランコの前)から入り、外国人に必要な入場料を払って、すぐ前のあるお堂に入り、地元の人と一緒に、お祈りしたんですが・・・?

2017-12-10 日 18:44:30 | URL | dai福 #- [ 編集 ]

Re: ワット・スワンナラムの壁画

dai福さん

コメントありがとうございます。

ワット・スワンナラムの壁画ですが、あまり保存が良く無いのと、見やすい下の方は仏教の説法で登場するような場面で、私が興味あるのは中央から上なので見にくいのが本当です。いずれにしても観光客が訪れる所ではないので、ゆっくり見られます。

ラマ2世自ら彫られたと言われるワット・スタット本堂の大扉ですね。日本のテレビ「美の巨人たち」の数か月前の放映で日本へ行っている事を知りました。うろ覚えですが、その番組で紹介があったのは・・・ワット・スタットにあるのはレプリカで本物は国立博物館所有とか(あまり確かな記憶ではありません)。

ちなみに、3週間ほど前の11月16日にワット・スタット前を通たら・・・大ブランコは周囲を足場が覆っていて、何かの修理かと思われました。その時にワット・スタットの前面(大ブランコ側)だけ足場が組まれていましたが、何をしているのかは分かりませんでした。

私は・・・ここで入場料を払った記憶がありません(汗) 気付かなかったのか・・・今ちょっと心配しています(大汗)

2017-12-10 日 18:59:38 | URL | ALSTER #- [ 編集 ]

ワットラカンとその近くの市場に行った事があります。
しかし市場の名前も知らす、そして今回の歴史も全く知りませんでした。
(海軍施設だったとは驚きました!)
前もって知っていれば、もっと楽しく興味深い旅になったのに残念です。
壁画も見た事がありませんので再度行って見て来たいと思います。

近年、風情ある路地裏が都市化のために、どんどん姿を消して行きますね。
本当に悲しいです...

毎回ものすごく分かりやすい地図、そして素敵な写真。
楽しみにしております。

どうぞご自愛下さいませ

2017-12-11 月 05:46:13 | URL | 更年期 #- [ 編集 ]

Re: タイトルなし

更年期さん

コメントありがとうございます。

このシリーズはまだ続きますが、路地しかないような所の街歩きばかりです。

お楽しみください。

2017-12-11 月 15:42:34 | URL | ALSTER #- [ 編集 ]

東京は寒いです

今朝の始発電車で出かけます。結果報告は帰国後におこないます。色々な情報をを有難く拝借させていただきます。

2017-12-13 水 02:02:24 | URL | goro #- [ 編集 ]

Re: 東京は寒いです

goroさん

トンブリーに関するエントリーがなかなか進まず、すいません。

私自身がすごく興味深くなってしまい、今もじっくりと街歩きをしています。

気温の変化が激しいので、くれぐれも健康にご留意ください。

2017-12-13 水 10:30:16 | URL | ALSTER #- [ 編集 ]

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プロフィール

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Author:ALSTER
 
ALSTER(アルスター) 深川生まれの江戸っ子。アジア・ヨーロッパ・アメリカなどで海外在住28年超。55歳で日本企業を早期定年退職後アメリカで現地採用され2014年末退職。その後3年半タイでロングステイ。90年代前半からパソコン通信・PC改造・ホームページ運用を行い世界中からアクセス。そんな趣味から海外アクセス術、旅先通信本などの出版にも関わる。ヨーロッパ、北米、東南アジアの国々はほとんど訪れ、旅行にお酒・食べ歩き大好き人間です。

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