サムットプラカーン東部を行く②スワンナプーム高架水路

乾季でも時々激しい雨が降るのが今季の特徴に思えます。昨日はパトゥムターニ県とノンタブリー県を歩き、アパートまで帰るのに乗り換える戦勝記念塔行の路線バスに乗っていたら・・・

20180226 VM 1

いつも戦勝記念塔でバスを乗り換えて帰るのが高速経由の139番のバスです。高速道路を降りてバンナートラート通りを走る路線で、バス停からアパートまではちょっと歩かなくてはなりません。

地響きを伴うような雷雨を見ながら・・・濡れずに帰るルートをGPSとバス路線図に詳細マップ内蔵の60年以上使っている頭脳をフル回転です(ただスマホを持っていないだけ)。

アパートに近くで急げばあまり濡れないのがシーナカリン通り沿いのバス停なので、139番を諦めてどうしたもんかと考えると・・・今年1月16日にスタートした民営化新路線の「R26E番」を思い出しました。私的には非常に良いルートですが、本数が多くないのであまり使う機会がありません。

20180120 Bus 1

このバス、町で見る度にガラガラでしたし、10日ほど前に乗ったらまだ(当初は1月20日までだった)無料でした。今回乗ったら車内に掲示があって2月16日から12月15日まで一律13バーツですって。何か始めてお客が来なかったらキャンペーンで値下げをするタイではよくあるやり方です。

20180226 VM 2

実は、この新しい路線バスが今回のショートトリップをする機会となりました。このバスがサムットプラカーン県で海辺のスクムビット通りを一部走るのです。

20180120 Map

Bus R26E Sukmvit

この路線バスに最初に乗った時の事を「バンコク新民営化路線バスで突発車上オフ会?」でエントリー済みですが、終点の建設中の大きな病院で帰りのバスを待つのが嫌で、周囲に何もない所を歩きだしました。

20180120 Bus 10

この時のエントリーで最後に次のように書いています。
『スクムビット通りに出れば、ソンテウやロットゥーが走っているし、どこへ行くにも何とかなりますから・・・ 続きがあるかも。』

さて前置き話はこれぐらいで、本題に入りましょう。

サムットプラカーン県でもバンコク都に近いサムロンやパークナムなどがある西部ではなく、チャチュンサオ県と接する東部『ディープ・イースト・サムットプラカーン』を紹介するシリーズです。

元々、20年ぐらい前から私的には何度も行った事があるのですが、当時は自家用車での移動ばかりでした。今回はそんな昔を思い出しながら、地元の人に尋ねながらソンテウ中心の旅です。

実は、今回のショートトリップは2回(二日)に別けて行いました。最初は意図せず行ったのですが、それで昔を思い出して土地勘があった所を回ったのです。前回は序章で簡単な概要だけだったので、実質1回目の今回ですが・・・

20180218 SP 2

今回は『バンプー』です。英語だと「Bang Poo」や「Bang Pu」もあるようですが、「バンบาง」は地名によくある「水辺の村」の方のBangでバンナー、バンプリー、バンカピ・・・とバス乗りは嫌でも真っ先にパターン認識したタイ文字です(笑)

「プーปู」はタイ語を見ると(読んでいるわけではないです)『カニ』のプーです。外食時にも使いますが、私的には苦手で「プー」と「ポー」の中間をなかなか正確には発音できないプーさんです(笑)

บางปู

しかし、なぜ『蟹村』なのか? サムットプラカーン県に六つある郡の中でも県庁所在地がある「ムアン・サムットプラカーン郡」で、その郡内東で海に面している地区ですから・・・やはり蟹の産地なのか? 現在は工業団地と海辺のイメージが半分半分でしょうか。

さて、そんなバンプーへ『意図せず』行ったわけは・・・冒頭に書いた路線バス民営化(BMTA管轄外)最初の路線バスR26E番で終点に行ったからです。

終点からバスが走って来たスクムビット通りへと歩いて向かいました。ソンテウもモタサイもないし、野犬が怖い周囲は野原だけが続く道を徒歩30分。終点には野原の真ん中に建設中の病院だけですから、何も終点まで行かないでスクムビット通りでR26E番を降りたら良いのですけどね。

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スクムビット通りに出るとそこはもうバンプー地区です。どうしたもんか考えながらランチがまだだったので、過去の記憶を頼りにまずは海辺の食堂に行く事にしました。確かここからすぐの所に良い場所があったはずです・・・

スクムビット通りに出た所で通りの反対側でソンテウを待ちました。バスは画像下の小さな橋を渡り、その先が病院です。バスならここで降りれば良いわけです。

20180226 BP 1

大して待つ事もなくソンテウが来ました。クローン・ダンKhlong Dan ~ パークナムPak Nam 間で海辺沿いのスクムビット通りを走るソンテウで1140番です。パークナムで乗るバス停すぐ横で待機しているので、幸い何度も見た事があるソンテウです。

このソンテウに乗ってほんの数分で(通称)「スワンナプーム高架水路」の下をくぐります(画像下)。日本はもちろんタイでも関係者以外はあまり知られていない水路ですが、空港を洪水の水没から守る為に造られた高架放水路です。

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空港建設当時(私の前在住時)に建設予定地を聞いて、この地を知る人が誰もが「あんな所は雨が降ったらすぐ洪水だ」と驚いたぐらい土地が低く地盤も悪い所だったのです。そこで空港を囲うように水路が造られ、サムロン運河も経由してここから海へ放出するのです。

確か10m以上ポンプで揚水して一気に海へ放出する大きなポンプ場もここにあります。放水している自前画像がないので(汗)GooglMapsに貼り付いている画像から拝借しました。

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路線バスに限らずエントリー済みのBTS・MRT・SRTなどの都市型高速鉄道網の延伸状況やチャオプラヤー川の橋などと同様に、バンコク都と周辺地域の洪水対策も公共事業ファン(笑)には興味深いものがあります。バンコク首都圏を守る2014年度のキングスダイクKing Dike建設計画とその実態もいつかエントリーしたいものです。

話を戻しましょう(汗)

ソンテウを降りたのはこのスワンナプーム高架水路を過ぎてすぐの所です。「テーサバーン・バンプー126 Thetsaban Bang Pu」とソイ名があります。

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このソイを海に向かって行くと、海に面した食堂、そして海に突き出た桟橋があるのです。この桟橋から高架水路の海への放出口が見えるかと思ったのですが・・・画像下で食堂の右後ろが放出口になります。

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長くなったので、次回に続きますが、最後に今回歩いた地区のバスルート、ソンテウルートの地図が以下の通りです。

20180226 Map

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2018.02.26 | コメント(5) | タイ・トラベル

コメント

楽しく拝見しています。

こんにちは(^^)/
スワンナプーム高架水路、昨年の11月にフアヒンに向かうバスの車窓から何キロも続くタイの洪水の凄さを目の当たりにして、なるほどと感心しました!(^^)!
本当にお恥ずかしい限りですがALSTERさんのブログで色々と知ることが多く、こちらで食べるライチは冷凍で生でなく全然違うとか、実は5月に訪タイの予定も食したいと思ってのことです(^^♪本当に楽しく拝見しています。サムットプラカーンの散策には本数が少ないようですがR26Eの路線バスは活躍しそうですね!(^^)!

2018-02-28 水 10:23:24 | URL | matu #- [ 編集 ]

Re: 楽しく拝見しています。

matuさん

いつもコメントありがとうございます。

ライチ・・・思い出しました! もうすぐ季節ですねぇ~ 待ち遠しいです。 世界の色々な所で暮らしましたが、もっとも好きなフルーツです。また旬が短く、傷みやすいので日本ではなかなか楽しめないかと思います。「生」を今年もたっぷり楽しみたいものです。そう言えば、マンゴーが徐々に安くなって来ました。これもそろそろ季節です。

2018-02-28 水 16:12:41 | URL | ALSTER #- [ 編集 ]

バンコクの洪水対策

お久し振りです。
2011年のアユタヤからバンコク北部にかけての大洪水から7年目ですが、その後の治水対策がどのように計画されているのか?又、現在の進捗状況はどのようになっているのか気になっています。
(高低差のないチャオプラヤ川デルタで治水対策に注目しています)
後、チャオプラヤ川のショートカットがアユタヤ交易の為だとすれば、プラプラディーン部分の水路は何故、交易船が通行できるようにしなかったのでしょうか?気になっています。
5月半ばに訪タイの予定です。その時には又質問させて頂きますので宜しくお願いいたします。

2018-03-05 月 22:58:00 | URL | goro #- [ 編集 ]

Re: バンコクの洪水対策

goroさん

体調が悪く返信が遅れた事をお詫びします。
難しいご質問なので、正しく全てをお返事する事は叶わないかと思います。その点、最初にお断りしておきます。

私は公的機関が公にしている資料以外のメディアやネットなどは無視していますので、バンコク都下のBangkok Flood Control Center(洪水管理センター)の資料が主なのですが、私的には計画がずさんで現状はズタズタでバラバラに色々な所々で行われているだけで、抜本的な国家事業としては行われていないのが現実かと思います。

その内容をブログでどこまで書く事が出来るか疑問ですが、街歩きの中で見かけた洪水対策は出来るだけ書こうと思っています。

バンコクにおける洪水の原因は自然現象と人為的な原因に分けられるかと思います。自然現象は一言で言えば大雨なのですが、これに関しては何も言えませんが、人為的な原因は・・・山ほどあると思うのが私の本音です。それがタイですし、途上国の中ではよい国かとも強く思っています。

さて、最近気づいた面白い事がバンコク都とその周辺県の標高マップにあります。バンコク都の東側、ちょうどスワンナプーム空港のすぐ西側に南北の縦の標高が低いラインがあるのです。どこにも何も書かれていないのですが、私的には古代のチャオプラヤー川の流れがあったのではないかと思っています。そして空港横から南はサムットプラカーン県全体が大きく標高が低いのです。まるでチャオプラヤー川のデルタ地帯のように・・・

現在、このラインの西側にバンコク都中心部を守るように堤防を築くキングスダイク計画があります。堤防と言っても高さ1mぐらい道路を上げるような考え方で歩いても気が付かないぐらいかと思います。これか北からじわじわと洪水が迫った時に人口密集エリアと政治経済の中心を守り、人口非密集地帯へ水の流す考えです。この非密集地帯には空港もサムットプラカーン県の工場団地も含まれています。

それ以外はチャオプラヤー川とその周辺運河の堤防改修が主な対策かと思います。これは簡単にお分かりかと思います。またこれら守るべき人口密集エリアと政治経済の中心地内部への集中豪雨への対策は・・・ポンプでどんどん排水する事でしょうが、バンスー近くにトンネル状の排水路とポンプを造ったとのローカル記事を見かけました。

えっと・・・それからプラプラデーンの捷水路の事ですが、これも私も不思議に感じてます。「プラプラデーン」http://alsterusa.blog.fc2.com/blog-entry-1074.htmlで書いているのですが、ショートカットがあるのですが、それが小さなもので使われていない事を不思議に感じています。

ご承知かと思いますが、湾曲部のショートカットをする人工水路を捷水路(しょうすいろ)と言います。一般的には河川の流下能力が増やし洪水対策として開削されますが、チャオプラヤー川の場合はアユタヤ時代1500年半ばから捷水路が造られ始めました。ポルトガルが最初にアユタヤに接触した1511年の数年後の事です。その後オランダ、イギリス、フランスと外国との接触や貿易も盛んになります。それに従って航路を確保する為に外国の技術を利用しての開削がされたと思われます。

乱暴な言い方ですが、洪水対策が必要だったのはアユタヤ周辺だけでよく、それより河口側は土地を肥沃にする事もあって洪水対策の意味合いは薄かったのではないかと思います。

そしてプラプラデーンですが、ここはすでに河口に近く十分な川幅で航路が問題なく確保されていた事でしょう。流れも河口に近くプラプラデーンあたりは感潮河川と言えるのではないでしょうか。要は捷水路を造っても流れは潮汐の影響で変わらないのではと・・・

そして、アユタヤ時代後期から現チャックリー王朝ラマ5世にかけて、チャオプラヤー川を遡る外敵に備えての多くの要塞が造られた事は本ブログで詳しく書いて来た通りです。この時代になると外敵に備える為に船の航行を多少でも遅らせる湾曲部をわざわざ無くす事は考えにくく、もう捷水路をプラプラデーンに造る必要は無くなったのではないでしょう。

以上は文献等全く調べていない中での私見なので、間違っている可能性が大きいのですが、論理的に考えるとこんな事情かと思います。

これで知っている事と推測できることを全て書きました。ご来訪予定の5月にまた聞かれても、私の能力不足とただ街歩きをしているだけなので、これ以上詳しくは書けないかと思います。

5月に私がどうなっているかのかも分かりませんので、精一杯知っている事を書きましたので、ブログ本文一回分の長さかと思います。大変長くなり、申し訳ありません。

2018-03-08 木 11:32:08 | URL | ALSTER #- [ 編集 ]

有難うございます

丁寧な説明ありがとうございます。
高低差のない処での洪水対策がどの様に計画され、工事の進捗状況がどうなっているか気になっていました。人口非密集地帯の住民や工業団地の人達は大変ですね(仕方ないのかな~)
プラプラディーンの件も納得いたしました。

体に気を付けてお過ごしください。(今日の東京は最高温度5℃で寒かったです)
有難うございました。

2018-03-08 木 21:39:58 | URL | goro #- [ 編集 ]

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プロフィール

ALSTER

Author:ALSTER
 
ALSTER(アルスター) 深川生まれの江戸っ子。アジア・ヨーロッパ・アメリカなどで海外在住28年超。55歳で日本企業を早期定年退職後アメリカで現地採用され2014年末退職。その後3年半タイでロングステイ。90年代前半からパソコン通信・PC改造・ホームページ運用を行い世界中からアクセス。そんな趣味から海外アクセス術、旅先通信本などの出版にも関わる。ヨーロッパ、北米、東南アジアの国々はほとんど訪れ、旅行にお酒・食べ歩き大好き人間です。

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