ソンクランと最近のアユタヤ
タイ正月ことソンクランの真っ最中ですが、この時期は出かけても近所での買い物ぐらいにしています。私のような持病持ちの年寄りが混雑するお祭り騒ぎの中へわざわざ行く必要はありません。
若い時はカオサンまで出動した事もありますが、そんなのは一回で十分で、タイで働いていた時も南の島や北の遺跡へ行っていました。水掛祭りならお江戸深川で育ったので、水鉄砲で遊ぶのはちょっと・・・(笑)
今日13日は(買い物ついでに)アパートすぐ近くの名刹「ワット・シーイアム Wat Sri Iam」で新年の無事を祈りましたが、本堂は混雑していたので、外で済ませてしまいました。
一人暮らしのオッサンですが、カレンダー上の年末年始はお節も作り雑煮や酒の肴も用意しています。ソンクランは特に何もしないのですが、買い物に行ったスーパーで飲んだ事がないビールを見かけたので、「正月だし・・・」と自分に言い訳しながら小瓶2本も買ってしまいました。いつもはチャンの缶をまとめ買いなので、これはかなり贅沢です(笑)
そんなソンクラン、バンコク近郊では年々希薄になっているように思えます。都心部では観光客も含めて騒げる機会となるでしょうが、会社・工場が休みで多くの地方出身者が田舎に戻っているに対し、近郊に家を持ち田舎に戻る事がない人々が多い地区では静かなものです。
もっともニュースなどでは帰省ラッシュと無謀運転に飲酒によるこの時期に多い悲惨な事故、そして都心部の大騒ぎだけが報じられているかと思います。それらだけが全てではないのですが・・・ (画像下は2003年のものです)
また、いつからそうなったのか?この時期になぜかアロハシャツを着るのが定番のようになってしまいました。スーパーの定員さん達もユニフォームがアロハシャツになって雰囲気を盛り上げています。
今年はそれに加えて・・・女性達が民族衣装?伝統衣装?古式衣装なのか・・・美しく着飾っている方々も例年になく多いように思えました。
本来は厳粛な新年の祝いの日ですから伝統衣装もおかしくないと言うか、素晴らしいとは思うのですが、今年はテレビ・ドラマの影響も強いのではないかと思います。
そして、その大人気のテレビ・ドラマの影響がもっとも色濃く見られるのがアユタヤです。
ソンクランに関係なく、今のアユタヤの遺跡には以前全く見られなかった伝統衣装姿の女性たちが多く見られます。多くは遺跡で自分たちの写真を撮りに来ている人達ですが、今年3月ぐらいから急に始まったように思えます。
カメラを持ってのオッサン一人なのでよくシャッターを押すのを頼まれます。話して外国人だと分かると少し慌てられますが、私も良い機会なので自分のカメラでも写真を撮らさせて頂いています。
いやぁ、皆さん本当にお美しいですねぇ~ 日本の着物も同じですが、女性は特に衣装が美しさを引き立たせますねぇ・・・
写真を頼まれた方に聞いたのですが・・・テレビドラマの影響で流行っているそうです。「Channel 3」と言う事なので早々サイトを見たらタイ語だけですがすぐ分かりました。
『ブペッーサンニワートบุพเพสันนิวาส』の英語タイトルはLOVE DESTINYですので愛の運命でしょうか。Channel 3のサイトから放映済みも観られるので、かなり我慢して観ましたがアユタヤ時代の興味はあるもののストーリーはオジサンにはちょっと辛い、現在の女性の精神がアユタヤ時代にタイムスリップしての恋愛もののようです。
私的にはどの回のどのシーンを観ても、同じ屋内セットで同じ人達が同じような事を繰り返しているようにしか私には思えないのですが(笑)アユタヤでこのテレビ・ドラマの聖地となっているのが「ワット・チャイワッタナーラーム Wat Chai Watthanaram」のようです。
私は昨年(2017年)末にエントリー中の『トンブリー王朝の面影を探しての街歩き』のショートトリップを終えて、引き続きチャオプラヤー川の元流を歩く旅をして、今年(2018年)になってやっとアユタヤに近づいたのですが・・・先日チャオプラヤー川沿いのワット・チャイワッタナーラームに行った時は驚きました。
10年以上前の記憶では・・・ここを訪ねる人はほとんどいなかったのです。それもアユタヤ中心部から離れていますし、島外ですから普通だと思っていたのです。
それがワット・チャイワッタナーラームに近づくに従って渋滞ですし、遺跡前には露天商がたくさん出ていて、その半分は貸衣装屋さん(裏に着替える所がある)で、残り半分は人が集まる所に出る飲食店です。平日でしたが週末ならどうなるやら・・・
ここまで伝統衣装の人達が遺跡に溢れんばかりで、皆さんが遺跡に興味があるわけでなく、写真撮影の為だけに忙しそうに動かれているのを見るとちょっと考えものですねぇ~
ちらほらと伝統衣装で美しく着飾った方達が遺跡に中で見かけるのは、かなりのインパクトがあるもので・・・美しさは衣装で倍、さらに遺跡と言うロケーションで倍増なのですが・・・(苦笑)
さて、そんなタイの人々に(特に女性達に)ブームのアユタヤですが、我々日本人が実際に行くとなると観光ツアーのように決められた所だけを回って、結果的に暑い中を同じような(タイの歴史を知らない人達には廃墟としか思えないだろう)遺跡をいくつか巡った・・・そんな記憶しか残らないような旅が多いのではないでしょうか?
最悪はアユタヤに着いたとたんにキャッチセールのような売り込みに掴まり、言われるままの(旅行者には大した事がないでしょうが)高額を払い、窮屈で乗り心地も悪いトゥクトゥクで、これも言われるままに遺跡か廃墟かも分からず暑い中を連れ回される・・・そんな事になっていないでしょうか? 画像下はそんなカモ客を待つトゥクトゥクです。
私自身のアユタヤへの旅は・・・チャオプラヤー川の流れを遡りながらも、時代をも遡ってチャクリー王朝からトンブリー王朝、そしてアユタヤ時代の各王朝へたどり着いた旅です。20年近く前から何度も行っていますが、今のロングステイ中だけでも10回以上でしょうか・・・何しろ遺跡好きに歴史好きに加えて乗り物好きな上に、チャオプラヤー好きですから(笑) 画像下はバンパイン~アユタヤ間のソンテウです。
ですからアユタヤに行くにも列車(ファランポーン駅ではなく途中駅から)、ロットゥー(北バスターミナル発なんて遠回りはしません)、地方バスやソンテウで色々な方向からアユタヤに入ります。そして島内や島外もネットに書かれているだろうトゥクトゥクとか自転車なんて使わず、地元の方々が利用されるソンテウで移動しています。画像下は歴史公園も走り、島外の南まで行くソンテウです。
アユタヤは初めてのタイ観光でも訪れる人が多く、ネットには『北バスターミナルからロットゥーかファランポーン駅から列車で行って、トゥクトゥクを貸し切るかレンタル自転車で回る』と判で押したような移動方法ばかりが書いてあるかと思います。
その中身は間違いも多く・・・列車と電車の区別がつかない方々は当然にように、ロットゥーにソンテウもトゥクトゥクの違いも分からず、バスの種類なんか間違いだらけが普通です。
そんな間違いは可愛いいレベルですが、経験が少ない中でネットをコピペするものだから、非常に視野が狭い移動方法がまるで全てのように『アユタヤへの行き方』なんて書いてあるのではないでしょうか。 画像下はアユタヤ島内を一周するソンテウです。
さて、アユタヤは超有名な観光地なので本来ならこのブログでは扱わないのですが・・・今後は違った視点でアユタヤを今後書いて行くつもりでいます。それは先日アユタヤで会った若者の影響かもしれないし、私自身がガイドブックやネットに書かれないアユタヤを少し分かって来た為かも知れません。
まさかワット・マハータートやワット・プラ・シーサンペットの観光紹介はないでしょうが、歴史、博物館、庶民の生活に移動方法、川や運河と暮らし、そしてネットには書かれていないだろう地の紹介です。
また毎回長々と書く事になるかと思いますが、お楽しみいただけたら幸いです。
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2018.04.14 | コメント(8) | タイ生活
