バンコク路線バス 2018年最新事情

私が住んでいるのはバンコク都ですが、歩いてすぐサムットプラカーン県へ行ける南東部の隅っこです。

中心部しか知らない方々には、バンナー・トラート通りとシシーナカリン通りが交差するあたり・・・って余計に分からないのかも知れません(汗)

20180422 Near 1

まぁ、BTSや地下鉄のMRTなど電車の駅には遠いけど、シーナカリン通りとバンナートラート通りと4方向へ行くバスの路線数が多く、高速経由の路線バスと地方バスも多いので、高いBTSには1年以上乗っていません。

と言う事で・・・前回の都市型鉄道最新事情に続いて、今回は路線バスの2018年最新情報です。この数年で激しい変化が起きているバンコク首都圏の鉄道網(画像下)ですが、路線バスもこの一年で過去に例がないぐらいの大きな変化をしようとしています。

20180420 Map

ところで、私が初めてタイに来た80年代半ばはこんな路線バスでした。バスの色は異なりますが、204番はヤワラー地区のラーチャウォン船着場からホイクワンまでの路線で今現在も見られます。オリジナル画像の行先表示板を一生懸命見つめましたが、どうやら30年以上前も同じルートを走っていたようです。場所はヤワラーだと思います。

20180422 Bus Old

そんな昔から変わらずあった路線バスを、2017年になってからがむしゃらに変えようとしているのですが、何でなんでしょうねぇ・・・

それでは新しい事から順番でその変化を書いて行きましょう。

まず先月末(2018年3月)ですが、BMTA(バンコク大量輸送公社)管轄路線バスにおいて新型車両が実運行に投入されました。画像下は北バスターミナルの138番です。

Bu138New Mochit

プレスリリースは以下の7路線への投入で、私はかなり気にしていますが76番と141番はまだ未確認です。そしてリストに無い37番も新型バスが使われています。画像下はスクサワット通りの20番です。

20180422 Bus 20

 20 ターディンデーン~プラサムットヂェーディ 15台
 21 ワット・クサーン~チュラロンコーン大学 15台
 76 サメーダム~ルンピニー公園 10台
105 マハーチャイ・ムアンマイ市場~ウォンウィエンヤイ 25台
138 プラプラデーン~北バスターミナル 30台
140 サメーダム~ラマ2世通り~戦勝記念塔 25台
141 サメーダム~サイアム(MBK) 10台

画像下は戦勝記念塔の140番です。

20180422 Bus 140

これらの路線は全て車体番号が5で始まる南西部管轄で、サメーダム車庫とプラプラデーン車庫があたります。他の管轄ではまだのようですが、BMTA路線バスは8つの管轄があり、そのエリア管轄内にいくつかのバス車庫があります。全ての管轄で保守管理の準備も大変な事でしょう。画像下はバンパコーの37番です。

20180422 Bus 37

この天然ガス(NGV)を燃料とする新車両は「上海申龍客車(通称;申龍)」製の車両で、一年以上前ですが489台中第一回納入87台と第2回納入99台がアセアン製(マレーシア)とならずに差し押さえられた過去を持つ車両と同型です(あるいはその車両かも)。

その時は長く荷揚げされた車両はレムチャバンなどで野ざらしになっていましたが、その後どうなったのか?画像下はセントラル・ラマ2前の105番です。

20180422 Bus 105

BMTAが多大な税金(罰金?)を払って輸入入手したとのニュースもあるので、恐らく差し押さえにならなかった残った車両と思われます。いずれにしてもタイではメディアが書かない軍政や利権絡みの結果で右往左往した結果の新型バスです。画像下はスクサワット通りの21番です。

20180422 Bus 21

ちなみに、すでに何度もこの車両に乗っていますが、私的には好きな車両ではないのでこの車両が増えるのはちょっと・・・

嫌いな理由はサスペンションが硬過ぎるのと座席数が少なく、またその座席も全て位置が良くない事です。バリアフリー(それ自体は当然良い事ですが)を意識し過ぎての変な造りなったのだと思います。

20180422 Bus Ibside

この新車両導入で解せない事がたくさんあるのですが、その一つが上の画像でも分かる通り昨年(2017年10月だったか)発表された『共通電子カードによるワンマン化』に全く対応していません。って言うか、昨年2017年にBMTA管轄直営バスに導入したモニターや双方向通信の運行管理システムすら設置されてないように見えます。画像下は古い車両に設置された運行管理電子システムです。

20171122 Bus 2

廃車になってもおかしくないオンボロ赤バスなどに双方向通信の電子システムを一気に導入設置し、さらに(過去何度もトライしては頓挫した)ワンマン化用のカードリーダーや料金支払いシステムをも設置したのに、新しく導入した新型バスはそん話は無かったような無視ぶりなのです。画像下は古い車両に設置されたワンマン化用共通電子カード対応システムです。

20171122 Bus 6

20171122 Bus 9

廃車同然のオンボロバスに最新電子システムを一気に導入し、そのほとんどが使われていないまま1年近く。そこへ新型最新車両を導入しても、それらの車両は全く同一システムに対応していないのです。

そのBMTAが2018年3月末に導入した車両は、2018年1月にBMTA管轄ではない新たな民営化路線としてR26E番ですでに使われています。これが差し押さえされた車両か別車両なのか?までは分かりませんが(笑)

Bus R26E Outside

この民営化新路線は2018年1月にR26E番と同時にY70E番もスタートする予定だったのですが、その時に車両が1台しかなくて営業開始出来ませんでした。

そんな事は発表前に分かりそうなものですが(笑) 1ヶ月以上経った2018年3月になってやっと通常運航になり、本ブログでもその全容をエントリーしたばかりです。

BusY70E Mochit

このY70E番の車両は私的には気に入っているのですが、ミニバスで21席がぎっしりと設置されているので立ち席が出るとどうなるのか? 

そしてこの新民営化路線のY70E番だけが現行のラビットカードで支払うシステムを採用しています。ちぐはぐに加えてバラバラです(笑)

BusY70E Pay

まぁ、「BMTAだけにバンコク路線バスを任せられない」と民営化が進められた結果ですので、我が道を行くでも良いかとは思うのですが・・・その中身と裏側は行政管轄の違いで利権絡みの綱引きが盛んに行われているのが実際ではないかと私的には思っています。

さて・・・バンコク都とその周辺県に走っている路線バスはそのほとんどがBMTA管轄で、直営と委託合わせて(私的な経験で)205の系統で300以上の路線があります。それに地方路線バスもある上に加えて新民営化路線です。

年間千回以上の乗車を3年半続け、それら全ての路線バスの行き帰りに乗って「バンコク路線バス不完全ガイド」シリーズで詳細を書いているのは皆さんご承知の通りです。

ただでさえ複雑なのに、どうしてもっと複雑にするのでしょう(笑)

20171125 Bus 1

路線が複雑なのはヨシとして・・・一年前から中身の変化がものすごい勢いで続いています。冒頭のように30年以上続いていたのが、急にです。

「完全再編成での路線番号一新」「再編成路線の試験運行実施」「運航管理電子システム導入」「共通電子カード導入でのワンマン化」「新民営化路線スタート」「新型車両導入」・・・・これだけを一気に推し進める中身はちぐはぐでバラバラです。

もっと不思議な事もあります。上記のような変化は全てBMTA直営のバスで行われ、全路線の半分(以上かも)を運行している委託バスは全く何も変わらず運行を続けているのです。

水面下では利権絡みの綱引きが行われている最大がこの委託路線の認可と認可先でしょう。その取引材料に上記した全ての変革が関係しているように私には思えます。

そんな全てがちぐはぐなのは、この国では当たり前の事なのでしょう。いずれにしても多額の税金が使われ、こうした事で私腹を肥やす者がいて、軍政は闇雲にちぐはぐなインフラ整備に外国資本を含めて大量投入を急ぎ、メディアはプレスリリースだけをそのまま報じる・・・

バンコク首都圏の路線バスが落ち着くには、まだまだ時間がかかるようです。

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2018.04.22 | コメント(2) | バンコク路線バス

コメント

硬いサスペンションの新型バス

こんにちは。
硬いサスペンションは道路事情が悪いタイでは乗り心地悪いですね。バス専用に開発された車両ではなく、低床大型トラックの下回りをそのまま流用しているのではないでしょうか? 駐在当時、短期間ですがハイエースのワンボックスで通勤してましたがこれが商用車にシート取り付けた車輛でバンナーで尻が浮き上がる位、跳ねたことをちょっと思い出しました。

2018-04-22 日 05:50:06 | URL | kou63 #- [ 編集 ]

Re: 硬いサスペンションの新型バス

kou63さん

中国製のバス車両(長距離用ではなく、胴が少し短めの都市内路線バス用)はどれもサスペンションが硬いと言うか、最初から乗客の乗り心地を無視しているように思えます。そこへ道路の悪さと車両保守管理の悪さ(って言うか保守してない)であっと言う間にサスペンションなんかあるのかないのか・・・

EURO2と呼ばれるオレンジ色のエアコンバスは反対にふにゃふにゃで、おまけにスタビライザーが全く効いて無いので、車両がぐにゃぐにゃと揺れ続けます。

路面や運転技術も大きく関係しますが、日本やアメリカにヨーロッパでバスに乗ると・・・それは比べようもない乗り心地で驚きます。

2018-04-22 日 14:30:21 | URL | ALSTER #- [ 編集 ]

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プロフィール

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Author:ALSTER
 
ALSTER(アルスター) 深川生まれの江戸っ子。アジア・ヨーロッパ・アメリカなどで海外在住28年超。55歳で日本企業を早期定年退職後アメリカで現地採用され2014年末退職。その後3年半タイでロングステイ。90年代前半からパソコン通信・PC改造・ホームページ運用を行い世界中からアクセス。そんな趣味から海外アクセス術、旅先通信本などの出版にも関わる。ヨーロッパ、北米、東南アジアの国々はほとんど訪れ、旅行にお酒・食べ歩き大好き人間です。

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