あの話はどうなった? (6) BTS 謎の駅で不正料金

タイで以前報じられた疑しげニュースが現在どうなっているか? そのニュース等から疑問や謎に迫ります。シリーズの6回目は少し前に戻ってBTSに関係した話です。

BTSサパーンタクシン駅の話がどんどん膨らみ、チャオプラヤー川に架かるタクシン橋からプラ・ポックラオ橋、そして45年前に作成されたバンコク大量輸送マスタープランへと話が広がってしまいました。それで話を戻してBTSに関してです。

それでは今回のお題の「BTS 謎の駅で不正料金」ですが・・・本ブログは毎回長く、今回の内容は特に分かり難いので、最初に結論を書きます。

BTSは開業以来長く実体のない駅を料金体系に入れて、不当に高い料金を搾取している』 いやぁ~、書いちゃいました(汗) 今更書いても遅いのですが、あくまでも個人の意見です(笑)

この問題を理解するにはBTSの料金体系が距離制ではなく基本的に区間制である事を知る必要があります。

行先までの距離ではなく、何駅あるかで運賃が決まり、それを基本に上限や新延伸区間の特別料金があります。

私は公式サイト以外ネットは見ない主義を長く守っていますが、ネットには観光客向けの「バンコクBTS徹底ガイド」的なサイトが多くあるかと思います。

特に日本人が書いた場合は「運賃は距離によって変わる」みたいな記載が間違いなく多いはずです。間違いです(キッパリ)

日本人にとって鉄道の運賃は均一制でない限り対キロ制か対キロ区間制がほとんどだからです。こうした記事は実際に自分の目で確認していない人が適当に検索してチャチャっと書いた記事です。

さて、まずはこのシリーズ今までのエントリーです。
あの話はどうなった? (1) ニュースな私 & BRT
あの話はどうなった? (2) どうするBRT & BTSのあれ
あの話はどうなった? (3) どうするBTS サパーンタクシン駅
あの話はどうなった? (4) タクシン橋の謎
あの話はどうなった? (5) 45年前のマスタープラン


BTSシーロム線の謎だったスックサー・ウィッタヤー駅

前のエントリー『あの話はどうなった? (2) どうするBRT & BTSのあれ』にBTSシーロム線の路線図を載せましたが、その時初めて気付いたのです。

「スラサック駅S5」と「チョンノンシー駅S3」の間に「セントルイス駅S4」があるじゃないですか!「なんだ!?この駅は知らんぞ!って」

20240119BTS3.jpg

実は、このBTSシーロム線でスラサック駅S5とチョンノンシー駅S3の間にある駅S4は「スックサー・ウィッタヤー駅 Suksa Witthaya」として表記されながらも実体のない駅でした。

それがセントルイス駅 Saint Louis と名を変え2021年2月8日に開業したようです。このS4駅に関しては、面白い話がたくさんありますので、この駅について深堀します。

BTS公式サイトから
20240120BTS10.jpg

長く実体が無かった謎の駅S4

実は、このBTSシーロム線でスラサック駅S5とチョンノンシー駅S3の間は私の在住時から怪しかったのです(笑) その事をセントルイス駅開業を知った事で思い出しました。

2021年以前の路線図は画像下の様にS4をさりげなく飛ばすか、実線ではなく点線で書くなど実際は駅が無い事を伝えていました。

20240120BTS3.jpg

BTSにほとんど乗らなかった私でさえ知っていたので、在住者や旅行者でもバンコクを中心に動かれている皆さんは当然お気付きだったと思います。

BTS開業1999年の時からS4として「スックサー・ウィッタヤー駅」が予定駅としてキープされていたのですが、その実体は全く見られず、路線図上はS4を飛ばしてS3の次がS5なのを私はいつも不思議に思っていました。

2017年のバンナー駅の料金表です
20240120BTS2.jpg

路線図上はS4駅を無視しながらも、料金表にはスックサー・ウィッタヤー駅がS4として予定されていました。

私が知る限るもっと以前から全ての駅でこんな感じの表示がされていました。消しているような薄く残しているような中途半端な表示をよく覚えています。

なぜか料金表に駅番号と駅名まで記していながら、路線図上はS4を無視し、20年間もその駅は存在しなかったのがS4のスックサー・ウィッタヤー駅でした。

謎の料金

なぜ路線図上はS4を無視し、料金表では無視しなかったのか? これも気になってなりませんでした。

ここで重要なのが、BTSの運賃は対キロ制(距離制)ではなく、基本的に駅の数で決める区間制である事です。

BTSの区間制料金とは基本お隣の駅までが1区間、その次が2区間として7区間まであり、8区間以上はそれ以上上がらなかったと記憶しています。新しく延伸した区間は全て一律15バーツでした。

複雑ですいません。私の在住時に値上げした直後の2017年10月アソーク駅料金表の画像が手元にあるので、それで説明します(画像を横にして見難くてすいません)

20240120BTS4.jpg

アソーク駅からナナ駅が1区間で16バーツ、プルンチット駅が2区間で23バーツ、チットロム駅が3区間で26バーツ、サイアム駅が4区間で30バーツ、ラチャテウィー駅が5区間で33バーツ、パヤータイ駅が6区間で37バーツ、ビクトリーモニュメント駅が7区間で40バーツ、その先は(新延伸区間でなければ)どこまでも44バーツです。アソーク駅から南下した場合は同じように数えてオンヌット駅が5区間で33バーツ、そしてバーンチャーク駅からその先全駅が延伸区間になり33+15で48バーツです。

アソーク駅からシーロム線に乗り換えても同じ理屈ですが、7区間のチョンノンシー駅が40バーツでその先は8区間以上になりウォンウィエンヤイ駅まで44バーツ。ウォンウィエンヤイ駅から先は新延伸区間で15バーツがプラスされその先全駅59バーツです。

駅間距離は様々で、基本的にその距離に関係なく上記法則が全ての駅に当てはまります。もちろん度々値上げされていますし、新路線に延伸区間は何らかの特別料金が適用される事が多くあります。

いやぁ~ 本当に説明が下手で申し訳ないです。

なぜこんな厄介な料金体系を説明したかと言えば、路線図上は無視したS4駅が料金表ではしっかりと1区間としてカウントされているからです。

画像下は2017年10月の値上げ以前のスラサック駅の料金表です。この時はS4のスックサー・ウィッタヤー駅が実在しないのに、料金表ではスラサック駅からお隣のチョンノンシー駅まで1区間で15バーツのはずが22バーツと2区間分の料金になっています。

20240120BTS5.jpg

S4のスックサー・ウィッタヤー駅が薄く書いてあるのが、やましい感たっぷりです。

これで怒らない人がいるでしょうか? 例えば、私がサパーンタクシン駅からチョンノンシー駅まで乗って3区間料金25バーツなら、怒って2区間分22バーツだろう!と文句を言います。それが理由でBTSにほとんど乗らなかったわけではないのですが(笑)

BTSスクムビット線にもある謎の駅

実は、開業時から今現在もシーロム線のS4のスックサー・ウィッタヤー駅と同じ謎の駅がスクムビット(スクムウィットとかスクンビットとも)線にもあるのです。

スクムビット線で実体のない駅は「N6セーナールアム(セナールアム)駅 Sena Ruam」でN5アリ駅とN7サパーンクワイ駅の間に(薄く)あります。

20240120BTS7.jpg

画像上は1区間料金が15バーツだった時のサイアム駅の料金表です。サイアム駅から6区間(6駅目)のサパーンクワイ駅N7まで37バーツと書いてあります。本来は6区間で34バーツのはずですが、実体のないセーナールアム駅の為に7区間とされています。

画像下はモーチット駅の料金表で1区間16バーツの時の画像です。例えばモーチット駅から戦勝記念塔まで乗ったら4駅目なので4区間30バーツのはずですが、(自信がないのか薄く書かれて)実体のないセーナールアム駅の為に5区間とされ33バーツになっていて3バーツの搾取です(あくまでも個人の意見です)。

20240120BTS9.jpg

まぁ、モーチット駅から日本人が多いサイアム駅からオンヌット駅までは上限44バーツなので関係ないって言ったらそうなのですが・・・ちなみにオンヌットから先は延伸区間とされ44+15バーツでどこまで行っても59バーツです。

こんな料金体系の仕組みを複雑にしているのが、私には余計に怪しく思えるのです(笑)

くどいのですが距離制ではありません。アリ駅とサパーンクワイ駅は少し駅間が長くて1.65㎞。シーロム線のチョンノンシー駅とスラサック駅間が1.17kmですが、これらより長い区間は他にもあります。

って言うか・・・シーロム線のセントルイス駅は1.17kmと狭い駅間に強引に駅を造った感が強くします。 

まぁ、結果的にはセントルイス駅が出来た事でシーロム線の実体のないスックサー・ウィッタヤー駅で不当に料金を搾取していた問題は無くなりましたが、この駅で20年間も搾取していた事実は残っています。また、スクムビット線の実体のないセーナールアム駅での不当料金はまだ続いています。

現在の料金制度がどうなっているか?

今までの説明は私がタイ在住時の画像で説明する為に料金そのものが古く分かり難かったと思います。それに料金は今現在とは異なると思われます。そこで私が実際に見る事は出来ないのですが、BTS公式サイトで検証してみました。

20240120BTS11.jpg

2023年1月から適用の運賃体系が画像上です。赤色表が駅数(No. of Stations)と運賃です。どうやら運賃は少し上がりましたが、1区間から8区間に分ける制度は同じようです。ここにはハッキリと駅数(No. of Stations)と書いてあります。くどいのですが距離制ではありません。

20240120BTS12.jpg

そこで画像上のBTS公式サイトから運賃計算をしてみました。サパーンクワイ駅からお隣のモーチット駅の料金を調べると1区間の17バーツと出ました。ではサパーンクワイ駅から反対方向お隣のアリ駅を調べると(幻の駅を入れて)2区間の25バーツと出ます。 

検証結果は・・・やはり現在でも実体のないセーナールアム駅を料金体系に入れています。

路線図や料金表上では完全に無視できず「実体のない幻の駅」を薄く書いてでも残している理由です。そしてBTS利用者はその不当な料金を払い続けているのです。20年以上も・・・

長くなりました(いつもごめんなさい)、BTSの謎の駅はなぜ生じたのか?なぜシーロム線セントルイス駅だけ実体化したのか?セーナールアム駅は今後どうなるのか?・・・この問題の深堀はまだまだ続きます。

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2024.01.23 | コメント(0) | バンコク街歩き

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ALSTER(アルスター) 東京深川出身。アジア・ヨーロッパ・アメリカなど海外在住28年超。55歳で日本企業を早期定年退職後アメリカで現地採用され2014年末退職。その後タイでロングステイし2018年帰国。90年代前半からパソコン通信・PC改造・ホームページ運用を行い世界中からアクセス。そんな趣味から海外アクセス術、旅先通信本などの出版にも関わる。ヨーロッパ、北米、東南アジアの国々はほとんど訪れ、旅行にお酒・食べ歩き大好き人間です。

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